№002 フタミ一体両開き組箱のご紹介

皆さん、こんにちは。 今回は弊社設計チームより、新しいカタチのケースのご紹介をさせていただきます。 弊社にはケースの設計の専門の部門があります。 化粧箱つくる.netには、様々な木型がありますが「こんなのあったら良いのに」と思われるときはありませんか。 そのときは、是非お気軽にお声掛け下さいませ。 設計のプロが、イメージを具現化しオリジナルの化粧箱をご提案させていただきます。 「設計のプロが居るのはわかったけど、実際にはどういう事ができるの?」 そんな疑問を解決する糸口となればと思い、不定期ではありますが私たちのオリジナルの化粧箱の アイデアをご紹介させていただきます。 ご参考になれば幸いです。 本日は、「フタミ一体両開き組箱」のご紹介です。   blog_mip_002 フタを削りサイドフラップにロック部分がつき、折り返しロックによってしっかりとしたフタが両方からかぶさる形状です。 組み立て作業が必要ですが、フタミ一体式で糊貼りが無い為、コストも抑えられます。 フタを削った箇所の下地の色を変えるなどすればデザイン的にも面白い見映えとなります。 デメリットは、両開きのフタの中央で差し込んでいる為、フタが開こうとします。したがってシール留め等をおすすめします。   あなたのアイデアのひとつになれば幸いです。    

化粧箱の作り方

化粧箱をDIYで作ろうとしても、そううまくいきません。 では精密かつ大量生産が必要なとき、どんな作り方をしているのか。 社外秘に触れない程度に追ってみます。

箱の設計

平面の紙に刷っただけでは箱になりません。 そもそも、どういう形で刷ればいいかを決めないと刷れません。

だから、まず図面を作る必要があります。 完成時のサイズや形状をもとに、まずは箱の図面をCADで作成。

箱のサンプル

地獄底箱の図面

もちろん、実物の図面には細かな寸法指定があります。 この図面をもとに、実際の印刷に取り掛かります。

※図面から作りますので、要望に合わせて様々な形を作れます。

製版

印刷機は、版データをもとに刷り上げます。 そこで、パソコンを使って版データを作成します。 つまり印刷の出来に大きく影響する工程です。 %e7%ae%b1%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3

「入稿されたデザインデータが適正か?問題なく印刷できるか?」などもチェック。 箔押しの位置などもここで作成します。

製版チェック 見本や色校正を前に、試行錯誤することも。

「製版」と聞くと、単純な工程のように思えるかもしれません。 ですが…大量印刷には、ほんの些細な要素も影響します。 だからこそ厳格なルール、十分な設備、そして熟練の経験や目が欠かせません。

印刷と加工

版をもとに実際に印刷します。 印刷

(大人の事情で、写真はモザイク付きです)

この印刷にもいろいろとあるのですが… [オフセット印刷 仕組み] などで検索したほうが詳しいと思います。

抜き型、打ち抜き(トムソン加工)

まだ刷っただけでは1枚の紙です。

ですので、1枚の紙から、箱として必要な個所を切りだします。 また折り目なども入れます。

さすがにカッターナイフ等で膨大な枚数を切り出す訳にもいかないので… まず図面をもとに 「抜き型(木型)」 とよばれる型を作ります。

箱の抜型

抜き型(木型)の例です。

この型をもとに、専用の機械が、箱部分を切り出したり、折り目をいれていきます。 ※この型、なかなか高価なものだそうです

この工程も実際には「機械に型をセットするだけ」というわけでもなく、微調整が行われます。 紙の種類や厚み、状態。さらに加工方法など、多くの要素が差を生じさせるからです。

だからこそ、長年の経験をもとに、イメージ通りに同じ箱が納品できるよう調整します。

箱の形に整える

紙から切り出して、折り目を付けただけでは…まだ箱とはなりません。

製函

ですので、最後は箱の形に整えます。 箱の形になるべく、もしくは最低限の手間で組み立てられるように整形。 (糊貼り、製函、グルアー、貼り…など様々な呼び名があります)

化粧箱の完成

こうしてようやく くりぬいた化粧箱 化粧箱の完成です。

と、工程が長いぶん、相応に手間がかかってしまいます。 そのため、一般には小ロットだと価格が高くなりがちです。



と難しい話が多いのですが… お電話 0120-960-254(平日9時~17時) にて箱のご相談に応じています。 営業時間外だったり、「電話が億劫」という方は お問合せ よりご希望をお聞かせください

追記: 弊社は小ロットの箱を作成できる機械も導入しています。 小ロットの場合、本記事と異なる部分もありますが、箱1個単位から作成できます。 こちらもあわせてご相談ください。

ツヤ(光沢)を出す表面加工

印刷した紙をそのまま組み立てても、味気ないものです。 そこで今回は「箱に艶を入れる」加工を紹介してみます。   ニス加工(OPニス)のツヤ   OPニスと呼ばれるニスを使ってツヤを出します。 それほど強い光沢やツヤになはりません。   そのぶんコストも安めです。 一般的な食品パッケージをイメージいただけると近いかと思います。     UVクリアニスのツヤ   UVで硬化する特殊なニスを使います。 かなり強い光沢やツヤがでてきます。     価格も高くはなく、また納期もさほどかかりません。 耐久性に優れているのもポイントです。       プレスコート加工のツヤ   特殊な樹脂をもちいてローラーでプレスします。 そのためまるで鏡面のように仕上がります。     写真のようにとても強い光沢を出せます。     フィルム加工(PP、PET)   PP(ポリプロピレン)、またはPET素材のフィルムを貼り付ける加工です。(ラミネート加工、のイメージでおおよそ間違ってないかと思います) このページで紹介した中でも、特に強い光沢・ツヤを出せます。     手に触れたときの質感や訴求の強さ、という点ではお勧めです。 おもに高額品の箱に使われます。 ただコストの制約が厳しい時は不向きではあります・・・。       お電話 0120-960-254(平日9時~17時) にて相談に応じています。 営業時間外だったり、「電話が億劫」という方は お問合せ よりご希望をお聞かせください

№001 スリーブ式キャラメルケースのご紹介

皆さん、こんにちは。 今回は弊社設計チームより、新しいカタチのケースのご紹介をさせていただきます。 弊社にはケースの設計の専門の部門があります。 化粧箱つくる.netには、様々な木型がありますが「こんなのあったら良いのに」と思われるときはありませんか。 そのときは、是非お気軽にお声掛け下さいませ。 設計のプロが、イメージを具現化しオリジナルの化粧箱をご提案させていただきます。 「設計のプロが居るのはわかったけど、実際にはどういう事ができるの?」 そんな疑問を解決する糸口となればと思い、不定期ではありますが私たちのオリジナルの化粧箱の アイデアをご紹介させていただきます。 ご参考になれば幸いです。   本日は、「スリーブ式キャラメルケース」のご紹介です。 blog_mip_001   一見普通のキャラメル式ケースですが、 2パーツによって構成されています。 その為、フタを開いてそのまま中身を引き出すことが可能です。 ケーキなどの出し入れ時、形が崩れやすい商品に便利な構造です。 デメリットは、重たく大きいものや引き出しづらいものには不向きです。   あなたのアイデアのひとつになれば幸いです。      

香典返しの箱をオリジナルに

冠婚葬祭に汎用の紙箱を使うのはちょっと… 他の式場と差別化できないか… 記念になる箱にならないか…   そんなご要望についてご案内。 ところで「冠婚葬祭」といいますが、「冠婚」と「葬祭」を同じ場所でやることってあるのでしょうか。謎です。     冠婚葬祭で使う箱   例えば香典返しに。   喪主からのお返しを添えて。 香典返しにも、オリジナルの文面やデザインを入れる事ができます。 (また弊社の紙箱は可変印刷にも対応しています)   弔問客方々が香典返しにもっともはじめに触れる場所、実は箱です。   箱に心遣いがあるだけで、印象もがらりと変わってきます。     明るくしゃれた香典返しにも   最近は香典返しにも、あかるくモダンな、でもしみじみとしたデザインが多いです。     写真の箱は   ・プレスコート加工   と呼ばれる、強い光沢を出す加工を施しています。   プレスコート加工を入れるだけでも、同じデザインが、もっとオシャレな雰囲気になります。 香典返しに時としてありがちな陳腐さ、安っぽさ、からは距離を置くことができますね。   (また相応に予算を使ったものだろう、と弔問客としても葬儀の意味合いに思いをはせてくれるはず・・・)     と、2例ほど紹介しましたが、専門的でわかりづらいのも箱の世界。   お電話 0120-960-254(平日9時~17時) にて相談に応じています。 営業時間外だったり、「電話が億劫」という方は お問合せ よりご希望をお聞かせください  

紙箱の中身と強度

紙箱については 「中身を入れても底が抜けない」 ことが大切になってきます。   そこで、底面の強度(どれくらいの重さに耐えられるか)について説明します。   1 キャラメル箱(サック箱)   よくみるタイプの箱です。 例えば…食品、健康食品や医薬品、お菓子などに使われている箱。 この形状は「キャラメル箱」(サック箱)と表現します。   安いし、大量生産にも向いてます。 ただし、重いものを入れてしまうと、底が抜けてしまいます。     2 ワンタッチ箱   キャラメル箱から少し強度をあげてみます。 底面が少し複雑になってきました。 でも「ワンタッチ箱」の名前通り、組立ては短時間ですみます。 どこかで見た事のある、そんな形だとおもいます。   見かけ通り、多少重いモノを入れても耐えられます。   そんな万能なワンタッチ箱ですが…(キャラメル箱と比べると)やや価格が上がってしまいます。       3 地獄底箱   もっと底面の強度を上げてみます。 こんな形になります。 (地獄底、などと言われます)   写真だと分かりづらいのですが… 地獄底箱の図面はこうなります。   地獄底箱の図面   ワンタッチ箱と比べて、「底面部分のかみ合い方が違う」くらいで解釈すれば 大丈夫かなと思います。   底面の強度はキャラメル箱(サック箱)・ワンタッチ箱よりも高めです。 しかも価格は比較的安く作れます。   とはいえ…微妙に組立が面倒な形でもあります。       結局どれがいいの?   キャラメル箱(サック箱)・ワンタッチ箱・地獄底箱。 どれもぱっと見は同じ箱です。 この写真だと「どれがどの形?」かわかりません。 底面を見ればわかるのでしょうが…。   強度やコストなど、需要に応じて形状を選択します。   とはいえ、紙質だったり、サイズだったり、中身の性質だったり… いろんな要素が形状の選択にからんできます。     自信がないという場合、 お電話 0120-960-254(平日9時~17時) にて相談に応じています。   営業時間外だったり、「電話が億劫」という方は お問合せ よりご希望をお聞かせください     意外に奥深い箱の世界、 少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。  

箱のデザインがイメージを伝える

中身は同じでも、箱が変わるとまるで別物のようになってしまいます。 とはいっても・・・具体例がないとわかりづらいですね。   「箱って大事ですよ!」といっても伝わらないクライアントさん相手に。 具体例を出して箱の展開をみていきます。     ティッシュペーパーの箱   「ティッシュペーパー」といわれても、どれも差はなさそうな気がします。 では次の例はどうでしょうか。   ▼明るい。テキスタイルのおかげで高そう。(アスクルより引用) http://www.askul.co.jp/p/1633009/   ▼シック。なんとなく高そう。(アスクルより引用) http://www.askul.co.jp/p/1633152/   はい。 とはいえ…ティッシュペーパーという中身は おそらくあまり変わらないと思います。   でもイメージとして 「これにしたい!」 と思わせる要素が、アプローチ別にあるわけです。   中身はたとえ同じでも、外装だけでもリニューアルできます。 箱のデザイン、少し変えてみるだけでも違う顧客がつくかもしれませんよ。    

貼箱とはいったい?

入社してはや数か月。   webばっかり触ってる人種です。 そしてときおり社内から 「それ貼り箱の写真だから(紙箱の写真じゃないから)載せないで」 というオーダーがあります。   貼り箱とはいったい? 紙箱とは違うの?   いまだにはっきりさせてないので、調べてみました。       貼り箱と紙箱   貼り箱: 木や丈夫な素材で箱をつくり、紙や素材を張り付ける。 スウェードなども貼り付けできる。 オートメーション化しづらい形態も多く、また価格も高い。   紙箱: 印刷した紙を組み立てて箱に仕立てる。 貼り箱にくらべると安価で量産向き。     という違いがあります。   弊社が得意なのは後者の「紙箱」になります。 とはいえ紙箱でも加工や素材によってさまざまな表現ができます。 が、デザインの自由度の高さ、質感や丈夫さ、という点では貼り箱に軍配が上がるようです。     でも貼り箱と紙箱の違いって分かりづらいよね   とはいえ最近はぱっと見で 「これは紙箱だ!」「これは貼り箱だ!」 と見分けがつかないものも増えています。   「あの箱はどちらだろう?」 「***みたいな箱がほしいんだけど」   といったあいまいな内容でも、分かるまでご説明をいたします。 (もちろん私より詳しいベテランスタッフが、です!)   お電話:0120-960-254(平日9時~17時)   までお気軽にご相談ください。